二度漬け禁止

主に趣味の話(たぶん8割アイドル)のブログです。

Aqours EXTRA LoveLive! ~DREAMY CONCERT 2021~を見た

Aqoursは本当にいいグループだなあ。そうしみじみ感じることができる幸福な空間だった。
コロナ禍で何度もライブ中止に見舞われ、約2年半ぶりとなったワンマンライブ。
ファンへの愛はもちろん、メンバー同士の愛情にやられた。
好きなグループが、ファン以上にグループを好きでいてくれるって、観客としてこれ以上幸せなことないです。


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Aqours「DREAMY CONCERT 2021」開催で高槻かなこカムバックで伊波杏樹から「花丸ちゃんおかえりなさい!」や“小宮有紗(CV.小林愛香)”、逢田梨香子の眼力なども【DAY2レポ前編】


初日は、Aqoursの二年半ぶりのワンマンライブ、そして適応障害でお休みをしていた高槻かなこちゃんの一年ぶりのAqoursライブ復帰ということで、見る側も妙な高揚感と緊張感があった。
久しぶりにAqoursのライブが見れるという嬉しさと、フルメンバーでの久しぶりのパフォーマンスがどうなるのか、漠然とした不安。
いちファンがこう思うのだから、ましてメンバーの期待と緊張、重圧は相当だったと思う。




蓋を開けてみれば、ライブは当たり前に楽しい。そして、進化していた。
二年半前のAqours 5thライブではアニメの締めくくりとなる劇場版を軸にライブを構成し、アニメ上でのAqoursの物語に終止符を打つ形だった。
今回のライブは、コアとなるアニメのストーリーがない状態で、キャストのパフォーマンスを中心に魅せきるスタイルだった。
それだけに、よりダイレクトに、それぞれのキャストの苦悩や感情がむき出しに感じられた。




最後のMCで、休養明けの高槻かなこちゃんの言葉。
「みんなと会った瞬間とか、リハとか楽屋裏のしょうもない会話とかさ、すごく懐かしくて……。『ああ、これが自分の日常だったんだ』って思うと、なんて幸せだったんだろうって」
そう言って彼女が泣いた瞬間、「ああ、この2年、こうやってみんな失った『自分の日常』と向き合って苦しんできたんだ」と気づいた。


「Aqoursは9人でなければ意味がない」
「(メンバーが欠けてしまったら)私にとってそれは、Aqoursと言い切れるのかという……苦悩がしばらくあった」
そう言ったリーダー杏ちゃんの言葉は、きんちゃんを責める意図はなくて、素直に出てきた言葉だったんだろうし、実際にきんちゃんやそれ以外の誰かがいつ欠けてもおかしくない状況だったのかもしれない。それくらいみんな舞台裏でつらい日々を過ごしていたんだろう。
「果たしてこのままAqoursを継続できるのだろうか?」と疑問に思う瞬間が、この2年でたくさんあったはずだ。
でも、Aqoursは戻ってきてくれたのだ。9人で。




二日目は初日の独特の緊張感も少し抜けて、リラックスしてひたすら楽しそうにライブをしていたのが印象的だった。
本当に伊波杏樹、女優なんだよなあ。女優がアイドルやるとこういう魅せ方ができるのかっていつも学びがある。
舞台の上で「高海千歌を背負って立つ伊波杏樹」を演じきってくれるので、本当に信頼できるアイドルです。




今回のコンサートの中では、アニメ本編に描かれなかったタイムカプセルを埋める話が幕間映像として流れたのだが、これがすごく示唆的な話だった。
今の世界情勢や、Aqoursの未来を見据えて書き下ろされたストーリーなのだろうけど、その中で主人公の千歌ちゃんの言葉がとても印象的で。

今日まであったものが、明日にはないかもしれない。
昨日までなかったものが、明日生まれるかもしれない。
変わっていくんだ。


この2年の間に、世界から失われてしまったものはたくさんある。
でも失われてしまったものにばかり目を向けることをやめて、Aqoursはもう未来を見つめている。
変わっていくことを恐れずに、これから先の物語を自分たちの力で新たに作り出そうとしている。
だから、私も負けずにしなやかに楽しく生きていきたいなと思った。そう素直に思わせてくれる、背中を押してくれる存在ってすごいなと思った。
これがアイドルなんだよな、アイドルにはこういうパワーがあったんだよなと思い出させてくれた。

変わっていくことを恐れない彼女(千歌ちゃん)が一番かっこいいと私は思いました。
これから変わるものも、変わらないものも全てを受け入れて走っていく彼女を信じて、私は高海千歌として、全てを賭けていきたいと思っています。Aqoursに命をかけて。9人のAqoursで駆け抜けていきます!ついてきてくれますか!!


______高海千歌役 伊波杏樹MCより




Aqoursは今が一番おもしろい。
アニメは終わってしまったけれど、その先の物語はまだ誰も知らない。
2年半前の5thライブで私は以下のようにブログに書いていた。

普通はアイドルって「いかに人間を現人神にするか」ってことが大事なんだけど、ラブライブの場合は、「いかに人間を神様に近づけていくか」ってことが大事で、似てるようで結構アプローチが違うのではないか。

Aqours 5thライブをみた - 二度漬け禁止


でも、今は人間が神様を越えようとしている。
神様の物語のその先を見たいと。
こんなに今旬でおもしろいアイドルはないと思う。