10周年の記念イヤー、武道館10days公演。ライブチケットは1.5万円とかなり強気な価格。だけどやっぱり1日は行っておきたい。一昨年ぶりのBABYMETALです。ライブを観るのも何気に今年初。
ユニクロのパンツと見紛うようなパッケージングされたマスクを渡されて、武道館の中に入ります。(参加者はマスクの上からこれを装着)
SU-METALの広島聖誕祭を彷彿とさせる出囃子で幕が開く。
声出し禁止だし、最初は大人しく観ていたんだけど、「ド・キ・ド・キ☆モーニング」やら「ヘドバンギャー‼︎」やらがかかると、やっぱり自然と身体が動く。今回はベストアルバムを引っ提げてのツアーなので、YUIMETAL脱退以降あまりやらなくなっていた初期の名曲を多くやってくれて嬉しかった。突如地球上に現れた新型ウイルスのせいで、ライブで踊るという体験が日常から消えて久しいけど、たくさん参加したライブの記憶というものは身体に染み付いているものなんだな。
ライブ自体はめちゃくちゃ楽しいんだけど、過去の蓄積やコンテキストが感じられる構成なだけに、時々猛烈にいろんなことを思い出したり考えたりしてしまった。
メギツネ前の円形ビジョンに映るYUIMETALの背中を観た時はここにいない彼女のことを思い出して切なくなったし、From Dusk Till DawnではPerfumeを彷彿とさせるMIKIKOダンスの系譜を感じて嬉しくなった。
武道館の円形ステージ観てると、やっぱり思い出すのは2014年の武道館のことで、あの時はへろへろになって蹴つまずきながら、IDZ半べそで走ってたのになあ最愛ちゃん、もうすっかり大人になったなあとか。武道館最前列で喜んでたら、目の前で由結ちゃんの落下事故が起きてトラウマになったなとか。
THE ONEになれなかったのにこの曲聴くとやるせなくなるなとか、百々子いい加減こんな扱いにするのやめようよとか、菊地最愛ちゃんを返してくれよとか。
すごい！やっぱりベビメタは楽しい！！というポジティブな気持ちと、グツグツとしたネガティブな気持ちが交互にくる感じ。正直今のBABYMETALは愛憎入り混じった気持ちで観ざるを得ないので、観ながらいろいろ考えちゃうよね。
昔のことを懐古しながら観るライブはやっぱり純粋な楽しみ方ではないので、以前のように頭空っぽにして手放しで観るモードにはなれないんだけど、それでも今日のライブは今回のツアーをまた観たいと思えるほどにしっかり完成されていて、汗もめちゃくちゃかいて、好きだった曲もたくさん聴けて、私はとても嬉しかったです。
そんな複雑な気持ちとは裏腹に、久しぶりに観たMOAMETAL様は目が焼かれるほどに美しく、圧倒的に暴力的なかわいさで、ただただ爽快でした。
「菊地最愛(21)の世界線…！？あかんて！！」
と友人と衝撃をうけていました。あかんて。
