二度漬け禁止

主に趣味の話(たぶん8割アイドル)のブログです。

電音部のライブ現場が楽しかったので踊りたいオタク招集したい

「電音部 1st LIVE -Make Waves-」に参加してきた。
全力でクラップして汗だくになって飛び跳ねたくなったライブは久しぶりで、「私が欲しかった2.5次元コンテンツこれだわ」という感動と、こんなにおもしろい現場に早くたくさんの人が参加してくれますように!という気持ちでブログを書きます。私自身の嗜好の話も多分に入りますが、おそらく同好の士はとても楽しめるコンテンツだと思うので、記事を読んで興味が出た人はぜひ曲を聴いたり、ライブに足を運んでほしいです。


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身体表現に乏しいアニメ系ライブのノリ方に満足できていなかった自分

ラブライブやレヴュースタァライトなど、いわゆるアニメ系コンテンツのライブに参加するようになって、ずっと不満だったことがある。
ライブ会場のノリって、もっと自由でもよくないですか??
アニメ系コンテンツだと決まってブレードと呼ばれる電池式サイリウムを手に持って、ふりふりしながらライブを見ることが一般的な慣習としてある。好きな曲やコールアンドレスポンスにあわせてサイリウムをふることは楽しい。
ただ、私の場合、本当に好きな曲をライブで聞いていると「今ブレードなんて放り投げて手を叩いてガンガンに飛び跳ねたいんだけどなあ」と思うことがあった。
観客が好むライブ現場のノリや雰囲気は人ぞれぞれで、その人が聴いてきた音楽や参加してきたライブ、自分が接してきたコンテンツによって、これらの嗜好が決まるのだと思う。
私は、身体を揺らしたり動かしたり、音楽を身体的に楽しみながらライブを観ることが好き。だからジャズのライブはスイングしながらうっとりと聞き惚れたいし、メタルやパンクのライブはモッシュをしながら、汗だくになって頭を振りたいし、ラップは手を挙げて韻にのりたい。音楽を聴くことと、身体でグルーヴを楽しむことは、自分の中で不可分なのだと思う。



ブレードを持たなくてもいい現場に感動

それがこの「電音部」というコンテンツでは、そもそも手にブレードを持つ必要はなかった。
グッズで公式ブレードが出ているのだが、首にかけられる仕様なので、手が塞がらない。
今まで曲のたびに手の中でカチカチ複数本色を切り替えないといけないサイリウムを煩わしく思う時もあったが、そういうストレスもなく、首にかけたままゆるゆると身体を揺らすことができた。

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ライブタイトルの「Make Waves」はここからトレンドを生み出していくというはじまりの意味でもあるし、観客が波のように揺れて楽しむという意味も込められているのだと思う。
今回、演者のバックで踊るダンサーの名義もライブ前にしっかり公開されていて、ダンサーにフォーカスがあたっているのはなんでだろうと不思議に思っていたけれど、実際にライブを観て納得した。
ダンサーは単なる賑やかしの演出装置ではなく、観客を煽ったりしながら、身体を動かして楽しんでもらうことの共感装置として機能していた。ライブの身体表現が、カルチャーとして尊ばれているように思ったし、それは電音部というコンテンツがクラブカルチャーというものに根ざしたリスペクトがあることともリンクしているのではないか。



観客のノリ方や属性も様々

「電音部」の世界では「ヒプノシスマイク」のようにいくつかのエリアに分かれた学院がDJバトルで競い合っているのだが、この各学院のキャラクターを演じて歌唱を担当する声優の出自がバラバラなのだ。

  • アキバ:ディアステ所属アイドル
  • ハラジュク:クロコダイル所属の若手声優(一部元アイドルも)
  • アザブ:アイドル系アニメや声優アイドルグループで活動経験がある声優
  • シブヤ:にじさんじ所属のVTuber

演者がバラバラなのでついているオタクのノリも様々で、当日ライブ中に観客を観ていても興味深かった。
サイリウムを複数本一生懸命掲げて推しにアピールしているにじさんじファンや、ひたすらフリコピとケチャを繰り返しているディアステ系のオタクと思われるおじさんなどなど、楽しみ方も様々。私の周囲の客席ではブレードを振っているオタクはあまりいなくて、思い思いに踊って楽しんでいる人が多い印象だった。
コロナ禍での声が出せないライブかつ初回ではあったけれど、決まったコーレスがなくても、不思議と現場の一体感があって、一緒にライブを観ていて心地いい観客だった。



演者の出自もバラバラで技能に個性があっておもしろい

先述したように、演者のルーツが多様で、同じステージに立っているのを観ても、パフォーマンスやMCに個性があっておもしろい。
私は推しが女優・声優の小宮有紗ちゃんで、アサブエリアが圧倒的に好き、という状態でライブに行ったのだけど、他のエリアのメンバーもそれぞれに良さがあってすっかりファンになった。
全然興味がなかったディアステ系のメンバーがステージに立った時「あっさすがアイドルだな」という立ち振舞でぐっとステージに引き込まれた。あと、エリアに限らず、アイドル出身者はみなレスが手厚い。オタクちょろいのですぐ好きになっちゃう。
Vtuberのメンバーはライブの前説やTwitter上での舞台裏MCなど、しゃべりで稼働する機会が多かった。
ステージ上でのキャラクターとしての挨拶や会話の切り替えやロールプレイングはさすがに声優勢がうまかったなあ。(ディアステ系やVtuber系はまだ照れがあった)
演者のパラメーターや能力にも個性があって、それがステージ上でふとした瞬間にのぞくのがおもしろい。


もちろん楽曲も素晴らしい

「40週連続デジタルリリース」というトチ狂った所業を現在進行系でやらかしているコンテンツなので、選べないほど名曲がたくさんある。みんなもパソコン音楽クラブ提供の「Haiiro no kokoro」を聴いて「壁(サー)か?」と思うほどの二次創作力と物語の解像度の高さに震えあがってほしい。


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電音部は音楽を中心としたノベルや漫画などのメディアミックス作品なのだけど、あくまで軸は楽曲なんですよね。プロの音楽家が全力で音楽で同人活動やるコンテンツ、それが電音部。



早く次のライブが観たい

今回のライブがとてもよかったので、またそう遠くない未来にまたライブが観たい。
会場となった立川ステージガーデン、昨年できた最新設備で、音も非常によかったのですが、会場側の禁則事項なのか感染対策なのか、ジャンプ禁止なのはつらかった。次は思い切り飛び跳ねられる会場で観たいですね。
本当はコロナ禍でなければ、agehaでめちゃくちゃ密になってライブやイベントをやりまくってすさまじい熱狂を巻き起こしていたコンテンツなんでしょうが、当分は難しそう。
なんとかしのぎつつ、しっかりコアなファン層を捕まえて、もっともっと大きな舞台でやれるコンテンツになるとよいなと期待しています。



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