お盆が明けて、夏も後半戦ですね。
リリスクの現体制ラストライブからも3週間が経ちました。
夏が終わる前に、楽しかったツアーやラストライブの思い出を振り返ってまとめておこうと思います。
前に書いたブログはこちらです。読んでいた人は後日談として楽しめるかもしれない。
現体制ラストツアーの思い出
卒業発表がされてから、約2ヶ月間ちょこちょこツアーに行ってました。
北海道、新潟、千葉、神奈川、兵庫、大阪、長崎、福岡。ここまでガッツリとツアーに全国ついていったのは初めて。
月金働いて土日でライブ遠征して東京に戻って月金で働く。その繰り返し。他のライブも観に行ってたから、5月のGW明けから約2ヶ月間、家で休む日がマジで一切なかった。アイドルも大変だけどオタクも大変。よく体力もったな、もうやらんわ。
最後に悔いなく楽しいライブをたくさん観たいなと思って、毎週夢中で通ってました。しんどいしんどい言いながらも、なんだかんだいってこういうのって、10年経ったらいい思い出になってるやつなんだよな。
今までリリスクの現場で他のオタクとそんなに交流していなかったのですが、ツアーで何度もライブハウスに足を運ぶにつれ、ちょっとずつ顔見知りができたり、オタクがアイドルと話す場面を見る機会が増えました。
私は基本的にステージ上のものだけを見ていたいタイプなので、今までステージの外にある人間関係を特に気にしたことがなかったんですよね。ただ、毎週のようにライブや特典会に通ってると、推しとファンのコミュニケーションの様子もなんとなく目に入るようになる。
それらをツアー通して見ていて思ったことは、私は持田妃華という人が好きなんだな、ということ。
特典会で、もうすぐラストライブで寂しいって泣く子がいたら「絶対ステージから見つけるから!」って励ますし、身体に障害があるファンの方が会いに来ていたら、段差まで転ばないように補助してあげる。「ツアーでも一切泣かないんで(笑)」ってインタビューで語っていたわりに、ステージ上から泣いているファンを見つけると時々うるっともらい泣きしてたり。
彼女は「アイドルは極上のフェイク」と話していたけれど、その極上のフェイクからどうしてもにじみ出る、フェイクになりきれない部分も含めて、全部好きでした。
私はアイドルとオタクって、アイドルが作り出した偶像を一緒に拝む宗教だと思っていて。
リリスクのhime、最高のアイドルラッパーを私は愛しているけれど、この偶像を作るために自分のいろんなものを差し出して、愛とプライドをもってファンの前につくりあげてくれた持田妃華そのものを私は敬愛していたんだな、というのを実感したツアーでした。
ツアーも最初のうちは公演中に涙が出てしまうことが度々あったけど、後半はひたすら楽しくて。
私にとって野音前のツアーラストは福岡公演だったんですけど、不思議と全く悲しい気持ちにならなかった。
一度もうるっと来ることなく、スカッと楽しい気持ちでライブを観ることができました。
翌日。
私は長崎・諫早のバス停で、蝉の声を聞きながらひとり途方にくれていました。
福岡から長崎にトンボ返りして東京に戻る予定だったところ、もうびっくりするくらい何もかもがうまくいかない。
ランチのために目星をつけておいた店はGoogleマップに情報が反映されることなくひっそり潰れていた。
いっそ早めに空港まで行くか、と思ったら次は40分先までバスがない。
地方の洗礼~~~!!地元ってこういうとこだったわ、忘れてた、と思いながら、バス停の椅子に座ったままぼんやり時刻表を見つめてました。(※筆者の出身は長崎です。だけど諫早には土地勘がない)
運良く徒歩圏内にロードサイドのケーキ屋さんが見つかり、次のバスまで涼むことに。
快適な店内でマンゴーシェイクを飲みながらぼーっとしていると、楽しかったツアーの思い出が頭の中に走馬灯のように流れてきた。
一つ一つのライブの光景やツアーで出会った人々を思い返すと、オタクとアイドルの関係性って不思議だなあとしみじみと感じました。
他人なんだけど、家族や恋人にはできない時間を共有しているし、でも友人でもない。一瞬だけ通り過ぎる人もいれば、何年も付き合ってて名前も知らない人もいるし。
傍からみたら馬鹿にするような人もいるヘンテコな関係なんだろうけど、でも当人同士にしかわからない時間の積み重ねがあるんだよな。愛だよねえ。
そういうことを考えていたら、急に涙がボロボロこぼれてきて。冷房のきいた諫早のケーキ屋で、私はなぜこのタイミングでひとり泣いているのだろう。傍からみたら完全にやべえやつなのだが、幸い田舎のイートインには誰もいない。
しばらく涙が落ちるままにして、そっと鼻をかんでました。
店内に誰か入ってきた気配があり、後ろの方から近所に住むと思われるおばあちゃんの声が聞こえる。
「いちごのタルトはもうなかとですか」
「あ~……いちごはねえ。もう季節が終わってしまって。置いてないんですよ」
「あらあ残念。どげんしようかねえ。他のにしようか」
ああ、私もいちごのタルトが食べたかったなあと思いながら、またちょっと泣いた。
現体制ラストライブ野音の思い出
野音の日はとにかく暑かった。こんなに暑い中、野外でライブしてメンバー本当に大丈夫かなと心配になるくらい。
当日まで、果たしてどれくらい人がきてくれるかなと気になっていたものの、蓋を開けてみると、しっかり後ろまで人いっぱいの野音でした。
一観客の私がこの光景を見て胸いっぱいになっちゃったんだから、メンバーはそれ以上だったろうな。
ライブが始まってメンバーがステージの上で歌い出す。
みんな、本当に美しいんですよ。目が釘付けになった。
あれ、私この人たちいつもライブハウスで見てたよな?同じ人?って思っちゃうくらい。見惚れるほど美しかった。
単純に顔の造形が美しいとか、ライティングがいいとか、そういう問題じゃなくて、演者の内側から溢れ出るきらめきみたいなものがみんな化け物じみてた。バフかかってた。終始眩しかったです。
観客の熱気もすごかった。声が思い切り出せなくても、叩く手の音や音楽へのノリ方ひとつで、あんなに呼応ってできるもんなんだね。
演者とオーディエンスの「最後まで楽しもう」という空気の交歓があって、それらがスペシャルに混じり合った結果、こういう特別な空間ができあがるんだな、という見本みたいなライブだった。
たぶんこういうステージは人生の中でもそうそうなくて、私は今特別な時間を過ごしてるんだな、と自分でわかるやつ。
そういうライブは一瞬一瞬が楽しくて、切なくて、あっという間に終わってしまう。
いつか終わる時のなかで
少しだけ君と出会ったこと
いつか止まるビートの上
ふぞろいなステップのままでラストダンス____lyrical school「LAST DANCE」
リリース当時から「私はいつか絶対泣きながらみんなをこの歌で見送るんだろうな」と思っていた「LAST DANCE」。聴きながらやっぱりうるっときてしまった。
野音の最後、アンコールをねだる拍手が鳴り止まない中、否応なく舞台の撤収が終わり、メンバーとのエアハイタッチ会やチェキ会があり、それぞれにファンとメンバーが別れを告げて終わった。
himeちゃんとも「またね」と言って別れました。
次の日はリリスクの歌に沿うならば「明日の朝にはWorkする毎日」なんだけど、なーーーーーーーーにがWorkする毎日じゃ仕事中に思い出して切ない気持ちになんか絶対なってやらないんだからなバーカバーカという気持ちで、社畜、怒りの有給取得。
LaQuaで温泉入ってサウナ入って岩盤浴キメて観覧車観ながらフレッシュジュース飲んでチルったったわ。
アイドルの卒業ライブを観た翌日、泣き腫らしててもボーッとしてても泣いてても、お湯の中なら余裕なので、みんなもそういう時はスパがおすすめです。
あったかいお湯に浸かったり美味しいものを食べたり、そういうことを積み重ねながら、素敵な夜をちょっとずつ思い出に変えていこうと思います。