
電音部のカブキエリアイベント「GR Masquerade」に参加しました。
個人的にコロナ禍初のオールナイトイベントということもあり楽しかったです。
ただ、ここは改善してほしいなあと思う点や勘弁してくれと思った点もあり、以下に感想をまとめていきます。
よかったこと
キャストのパフォーマンスと楽曲は文句なしに最高
音楽原作プロジェクトである電音部の初のヒール役ユニット、カブキエリア「新宿GR学園」。
HIPHOP楽曲を歌うユニットで、元から活動を目にしていた吉田凜音ちゃんやSONOTAさんがそこに参加するということで、非常に楽しみにしていました。
吉田凜音ちゃんを見るのは2018年8月の代官山UNITぶり。私はアイドルラップが好きなので、出演イベントやワンマンライブで何度かライブを観てたんですよね。その時から圧倒的なオーラとパフォーマンス力があった。
sauce3.hatenablog.com
今回カブキエリア起用の一報を聞いた時に驚いたと同時に「そうか、吉田凜音という手があったか」と素直に感心しました。若くしてあの圧倒的強者感、スケール感が出せる子ってなかなかいないと思うんですよ。主人公達の前に立ちはだかるヒール役として説得力がありすぎる。適任だなと感じました。
SONOTAさんは元ライムベリーということなんですが、私はE TICKET PRODUCTIONプロデュースでなくなってからのライムベリーを熱心に見てなくて。「ああ、元リリスクのrisanoちゃんとこないだMCバトルで戦っていた子だ」くらいの認識でした。
この時バトルで「ビッグドリームつかむぞー!」って叫んでたけど、実は裏側ですでにキャストとして内定していたりしたのだろうか。
このメンツを集めてヒール役としてラップさせたら絶対かっこいいじゃん、という確信が持てるメンツだったので意気揚々とモンエナを飲んでライブに行きました。
幸い前方で細かい表情や仕草も観ることができたのですが、まあ仕上がってた。
お三方とも声優や2.5次元の仕事はほぼ経験がないということでしたが、そんなの気にならないくらいちゃんとそこにキャラが「いた」のがよかったです。
2.5次元コンテンツ見ててめちゃくちゃアガるなと思う瞬間が、キャストによってそのキャラの中にある要素にブーストがかかって魅力的に見える時で。きちんと3人共にそれがありました。
イベントが始まって冒頭で出てきた三人。
客をつかんだ瞬間の吉田凜音ちゃんの不敵な笑みは大神 纏を彷彿としましたし、MCバトルで鍛えられたSONOTAさんの観客を挑発する攻撃的ラップは安倍=シャクジ=摩耶らしい刺々しさが、をとはさんのかわいらしさと毒気の同居するパフォーマンスはりむるになってました。
電音部らしい体験ができるイベントだった
従来の電音部でキャストが出るイベントだといわゆる「声優陣によるライブ」という側面が強くて、既存の2.5次元コンテンツとそんなに差別化できていない印象を受けていました。
元々電音部が立ち上げ当初やろうとしていたイベントでは、声優によるパフォーマンスの他、楽曲制作陣によるDJプレイも同じ会場で楽しめる構成になっていました。コロナ禍でいろんな制約が生まれ結果的には難しくなってしまいましたが、元々は音楽の楽しみ方における多様性や越境を意識したプロジェクトです。
今回のイベントではパフォーマーとしての経験が豊富なキャストによるライブパートと、楽曲制作陣によるライブやDJパートが交互に切り替わる構成になっており、電音部が本来実現したかったフィジカルなDJと2.5次元の融合体験がここにきてようやく提供された気がして、とてもよかったです。
そうそう、私は電音部でこういうのが観たかったんだよな!!という思いを新たにしました。
気になったこと
イベントの構成や箱の選定は改善の余地あり
キャストやDJのプレイは概ね楽しかったものの、いかんせん4時間半立ちっぱなしにならざるを得ないストロングスタイルはかなりしんどかった。イベントの体験としては正直良くないなと思いました。
本来ライブハウスの楽しみ方とクラブやパーティーの楽しみ方って全く異なるものです。後者の場合は、お酒を飲みながら適度に座ったり友人とだべったりしながら、休み休みでよいのですが、今回は休む場所が全くないDuo、しかもまあまあ人が入っているので、ライブのようにスタンディングの状態で0時から朝の4時半まで耐えなければいけないという。
キャストによるライブパートと楽曲制作陣によるDJパートが交互にやってくるので、キャストのライブパートが終わるまでは客側もその場に張り付かざるを得ない。
ライブパートとDJパートがパキッと分かれていれば、もう少し流動的に動けたかなと思うのですが、それにしたって人を入れすぎなので、パートが分かれていてもあまり動ける余裕はなかったかもしれません。
今の電音部の規模で最適なイベントができる箱が実は都内にはそんなにないのでは?という懸念もあります。
電音部が音楽を軸としたIPである以上、他IPと同様収益のためにもイベントにはそれなりに観客を入れる必要がある。
ただ、電音部の場合クラブカルチャーをベースとしているため、ライブとは異なる楽しみ方が長時間できる空間が必要である。できれば広いラウンジや休憩スペースがある会場がよい。そうなった時に、かなり場所が限られる気がしていて。
キャパの大きい新木場のageHaや渋谷のVISIONは閉店してしまったし、asiaだと小さいな、って感じでしょうか。HIPHOP的な文脈からも本当はHARLEMとかでやれるとよかったんでしょうけど、当日はすでに他のイベントで埋まっていました。
元々コロナ前から都内の箱不足は深刻でした。コロナ禍での不況や再開発などを受けて、さらに減っていたところに、ようやく普通にイベントができるご時世に戻ればイベントラッシュで箱をおさえるのもなかなか大変そうです。
お知らせが遅すぎる
これは本イベントというか電音部のイベント全体に関することなんですけど、スケジュールが決まったり詳細な告知がくるのがなかなか遅い。一ヶ月前かそれを切る直近の時もある。
いや、日付だけ出されても何をやって誰が出るイベントなのかわからないと検討のしようがないんですよね。
他に行きたいライブやイベントがたくさんある中でどうしても優先度をあげにくい。
🎉お知らせ🎉#電音部 イベントスケジュール公開‼
— 電音部プロジェクト公式 (@denonbu) 2022年9月29日
スケジュールの確保を何卒🙏
詳細は後日💦
22年11月23日(水/祝)...乗り込み
※デイ☀
22年12月10日(土)...主催
※オールナイト🌕
23年1月14日(土)...主催
※デイ☀
23年3月5日(日)…主催
※デイ☀
▼イベント情報一覧🎧https://t.co/2Z3Cm4jWGk pic.twitter.com/hci18uHIFS
みなさん年末のスケジュール空いてますか?とか9末に優長に聞いてる場合じゃないんよ。他のIPだと半年先まで予定出てるんよ。今稟議とってます!ほぼやります!じゃなくて稟議とってから告知してほしいし、挙句の果てに配信イベントかい!と一ヶ月前にわかるという。
中の組織的な事情が重なってフレキシブルに動けてないんだろうなと言う感じもそこはかとなく透けてつらい。いろんな事情があることとは思うのですが、中の人にはなんとかがんばってほしい。イベントがキモのIPなので、イベント周りのフットワークはIPの寿命と直結する死活問題だと思います。
参加DJによるSNS上でのネガティブな発信
まさか客が盛り上がってくれなかったからってSNSでキレ散らかすDJがいるとは思わなんだ。DJってそれなりにサービス精神旺盛じゃないと務まらない仕事だと思ってましたがあんな人もいるんですね。
終演後から数日間に渡ってイベントと客に対して不満を述べたり揶揄するツイートを、あるDJの方が繰り返し行っていました。(現在はツイ消し済み)
いや、もうこちとらげんなりですよ。楽曲制作に携わってる分、作品の世界観もぶち壊しだし、客にも運営にもキャストにも失礼でしょ。
朝4時に独自の世界観でガバキックかけちゃう俺をやりたいなら、せめて孤高のやり逃げ犯であってほしい。それがうけなかったからってTwitterで散々キレまくった後にツイ消しするの、1から10までダサい。
提供してくれた楽曲が本当にかっこよくて素敵だった分、残念でならないです。純粋に音楽の世界観を楽しませてくれよ。なんだかなあ。
これに関しては運営は完全にもらい事故だなと思いつつ、今後もいろんな界隈のクリエイターを巻き込んでいくと思うので、大なり小なり同じことが起きるリスクはあると思うんですよね。一緒にやりやすい人かどうかよくチェックしていくしかない(まあでもこういうことは度々ありそう)という感じ。
電音部にしかできないことはまだたくさんある
ここまでいろいろ書きましたが、なんだかんだでめちゃくちゃ期待しているIPなので、改善しつつ中の人には引き続き頑張ってほしい。
たぶん、世の中の他の音楽IPにはなくて、電音部にしかできないことってまだまだたくさんあるはずなんですよ。そういうのがもっともっと見たい。このコンテンツが持つ多様性と越境する力にはワクワクしてるし、もっと打ちのめしてびっくりさせてくれと思ってます。
だってこのカブキエリアのPV、ほんとに痺れましたからね。みんなも観てくれ。